いま,すべてが変わってはいけないという法は,ない。
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フリーネットの開発者グループは水曜日,年末までに新しいピア・トゥ・ピア(P2P)ファイル共有のソフトウェアが利用できるようになると発表した。「ダークネット」とも呼ばれてしまうこのシステムに接続している間,参加ユーザーは匿名となる。匿名提供中の著作権侵害を問題なしにするのは,このグループの役割ではない。ダークネットでは,ファイルのアップローダーとダウンローダーを決して直接接続しないことで匿名を作成している。
フリーネット(Freenet)は匿名性は高くてもファイルのやり取りをするには向いていない,というのが定説としてあった。Winnyなどはそれをひとつの出発点として作り始めたと云う記述もあったが,とにかく,純粋なファイルのやり取りという面だけみると,フリーネットはかなり役立たずだった。が,どぉも,その状況も変わりそうだ。年末までのファイル共有に特化したツールのリリース。もしかしたら,いろいろなものを変えるツールになるかもしれないが,ただし。
そこで先日のグロックスターとストリームキャストへの最高裁の判決(過去記事),ソフト提供は著作権侵害の責任を追う可能性がある,という判決が頭をもたげてくる。フリーネットの開発陣が著作権侵害に向かわないようにユーザーを指南する必要があると云うことになりかねない。ユーザーとしてはなんともバカバカしいが,だが,フリーネットの代表であるイアン・クラーク氏は明言している。「新しいソフトで著作権侵害を奨励するつもりはないが,だが,コミュニケーションの自由と著作権の厳守は,互いに相容れない。そして,フリーネットはファイルを共有する2人を守るためにある」。なにが,自分にとって大切なのか,どんなネットワークが必要なのか,いろいろと考える必要があるだろう。
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